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パッヘルベルは17世紀中頃、南ドイツ・オルガン楽派の代表的存在でバッハの長兄ヨハン・クリストフ・バッハの家庭教師でもあった。

北ドイツ・オルガン楽派のブクステフーデの厳しいルター派の響きに較べ、南ドイツからイタリアのカトリックの音楽を学んだパッヘルベルはどこか調和的で甘美な響きを持っている。

このシャコンヌ(Fm)はパッヘルベルの最高傑作と言われている。
下降する低音は神から物質界へと落ちていく人間を、哀切な調子の高音は墜落に抗って上昇、神へ帰還しようとする一切の文化的営みを表しているかの様だ。

前回あげたブクステフーデのシャコンヌ Emと聴き較べてみるのも面白い。