回転群とユニタリ群の図形的意味の記事にもう少し時間がかかりそうだ。
まだヤフーブログの音楽記事でこちらへ移していないものが結構あるので、それで間を繋ぐ事にしようか。

バッハの4声コラールは全てルター派コラールをアレンジしたものだが、その中でもマルチン・ルター自身が作詞作曲したものとルター派の牧師が作ったものがある。今日紹介する教会カンタータ第125番の最終曲「安らぎ、喜びと共に私は往きます」はルターの作詞作曲である。





ドイツでは16〜17世紀にかけてドイツ農民戦争から30年戦争と長い内戦が続き、人口の3/4が失われたと言われている。この絶望的な状況の中で庶民は宗教に救いを求め、北ドイツでルター派コラールが流行したのである。

バッハは子供の頃からルター派コラールを聴いて育った。バッハの作品の一部に他のバロック作曲家と較べても悲痛な調子が見られるのはこのドイツ内戦の悲劇を背負っているからではないだろうか? 歌詞は敬虔なクリスチャンが死に臨む時の気持ちを歌ったものである。

バッハの荘重な和音構成はいつ聴いても素晴らしい。ギターやピアノで弾き語りしたい人のためにコード進行も書いておこうか。

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