これは前にヤフーブログに書いた記事だが再掲する。

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上の写真は京都の真言宗の寺、神護寺の薬師如来像である。
どっしりとした重量感のある、しかも密教的な丸みを帯びた造形となっている。
一説によると道鏡の怨霊を封じるために和気清麻呂が作らせたと言われている。

薬師如来は阿弥陀仏の西方浄土に対し東方瑠璃光浄土の教主とされているため特に日本において特別な縁を持つ仏様である。無明の衆生を治癒する事から次第に「医薬の仏」という現世利益の役割を持たされ奈良時代から平安時代初期にかけて大いに信仰された。特に呪術だけが病気を治す手段だった古代ではその存在は大きかっただろう。

マレーシアの作曲家イミー・ウーイは薬師如来陀羅尼を歌っている。

 


南無(なも)  簿伽伐帝(ばがわてぃ) 鞞殺社(ばいさじゃ) 
寠嚕(ぐろ)    薛瑠璃(ばいるりゃ)
盋刺婆(ふらば)  喝囉闍也(あらんじゃや)
怛他掲多耶(たたがたや) 阿囉詞諦(あらかてぃ) 三藐三(さんみゃくさん) 
菩提耶(ぼだや)   恨姪他(たでぃやた)   唵(おん)  
鞞殺逝(ばいさじ)  鞞殺逝(ばいさじ)   鞞殺社(ばいさじゃ)  
三曼掲帝(さんもがてぃ)  莎詞(そわ)

陀羅尼は呪文だが、そのサンスクリット語での原義は次の通りである。
 
https://tenkidou.exblog.jp/9263751/


のうも         帰名
ばぎゃばてい      世尊
ばいせいじゃ      薬
くろ          師
べいるりや       瑠璃色
はらば         光
あらじゃや       王
たたぎゃたや      如来
あらかてい       應供(おうぐう)
さんみゃくさんぼだや  無上正等覺者(むじょうしょうとうがくしき)
たにゃた        所謂
おん          帰名
ばいせいぜい      藥
ばいせいじゃ      藥發生(くすりをしょうずるもの)
さんぼりぎゃてい    菩薩行
そわか         成就

今、病に苦しむ全ての人に陀羅尼の効果が伝わる事を・・・・  合掌