前回書いた様にプラトン立体は正多角形の次元上昇の様でいて実はそうでない。正多角形は無限に円に近づけていけるがプラトン立体は5種類しか無いため無限に球に近づける事ができない。

以前どこかの記事に書いたのだが、円や球に近づく事はプラトンや新プラトン学派にとって神に近づく事を意味する。四角形の一辺を短くしていくとしまいには三角形になる。つまり三角形は四角形の特殊化である。特殊な物より普遍的な物が神に近いとプラトン派は考えた。そうすると三角形より四角形が神に近い。同様に四角形より五角形が、五角形より六角形が、という無限の連鎖の果てに最後は円が最も神に近い形となる。立体なら球である。円や球が神の形である事は太陽や星が円を描き水滴が丸くなる事からも推測される。

ざっとこんな具合である。そうすると正多角形は円に無限に近づく事ができるが正多面体は近づく事ができないという事はプラトン神学にとって難問となるのだ。2次元より3次元は神に近づけない虚構の世界なのだろうか?


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ではもっと球に近づけるためにはどうしたら良いだろうか?

プラトン立体の条件を緩めて拡張する事を考えよう。

先ずはアルキメデス立体。これは面が全て正多角形だがプラトン立体と違って2種類または3種類ある。

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これは全ての頂点と接する外接球を考えられる点ではプラトン立体と同じだ。しかし全ての面と接する内接球は存在しない。複数の内接球を考えなければならなくなる。

アルキメデス立体もプラトン立体と同様に面点変換を考える事ができる。その面点変換の結果生じるのがカタラン立体である。


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この場合はアルキメデス立体と逆に外接球は無いが内接球はある。

http://blog.atake-i.com/?eid=1235182#gsc.tab=0

さらに「全ての頂点が凸である」という条件を捨てる事で星型のケプラー・ポアンソ立体というのもあるが、それは「球に近づく」という今のテーマから外れるし、鉱物の結晶とも関係無さそうなので除外しよう。

ここまで条件を緩和しても正多角形の様に無限に円に近づく事はできない。

最近になって新たな多面体が考案された。これは面を歪める事によってさらに多くの対称性を持った立体がほぼ無限に考えられるというものだ。

https://gigazine.net/news/20140222-new-polyhedron-shape/

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しかしこれは正確には多面体とは言えなくなる。