カテゴリ: 武道と気功

「気功そのものである」とまで言われる楊式太極拳で、何故初めから動作と呼吸の呼応を教えないのか不思議だったのだが、ようやくそれをハッキリ教えてくれる動画を見つけたので紹介します。 ...

武道でも格闘技でも当たり前過ぎて敢えて教えない事が結構多いのではないだろうか?例えばボクシングではパンチを撃つ時に足の指を「噛む」 のだが、これは或るプロボクサーに個人教授されて初めて知った。空手では正拳を突く時に突く拳だけでなく引く側の拳も強く握る事、ま ...

最近は中国武術へのこだわりを捨て、空手、長拳、ムエタイをミックスし、気功的・身体力学的な合理性と実戦性を考慮したコンビネーションのパターンを練習している。我流で結構。もう先が長くないのだ。好きにやらせてくれ。 この様に開き直ったのは、コロナに感染した後の ...

八極拳と八卦掌の対練(約束組手)が素晴らしい。僕は今は空手と長拳とムエタイのmixで幾つかのコンビネーションを練習するだけになっているが、今後は対練の型を参考にしていきたい。   ...

   太極拳の柔と八極拳の剛を合わせ持つ武当八極拳。これまで僕が述べてきた気の回転と身体の回転の一致が見事に表現されている。40年前にジェット・リーの翻子拳を見て「凄い!これが本当の少林拳か!?」と勘違いして以来(笑)ずっと試行錯誤してきた中国武術の研究が ...

「気流の場」 は或る団体で知った言葉だが、遡ると真木祐介の「気流の鳴る音」に、そしてさらに遡るとカスタネダの師事したアメリカ・インディアンの呪術師ドンファンの教えにあるようだ。この言葉は僕が言いたい事をストレートに表現しているので拝借する事にしよう。中国武 ...

前に書いた様に、多くの中国武術の原型にあるのは古い長拳であると確信している。僕の直感では少林拳と長拳はもともと別系統である。長拳は両手に剣または刀を持って縦横に振り回す動作を原点としており、対する少林拳は「棍」 (棒術)が原点になっているので長拳とは原理的 ...

ポリウレタンのマスクを何時間も塩素系漂白剤に漬けるとかえって茶色に変色する(右)ので要注意! さておバカはこれくらいにして、東京の空手や中国武術の道場はまたもや休館を余儀無くされている。空手練習生の皆さん、如何お過ごしだろうか?前の「自主トレの勧め」 に続 ...

人間は普通に歩く時は右手と左足が同時に出る。しかし日本で「ナンバ歩き」 と呼ばれる右手と右足を同時に出す歩き方を「本来の自然な歩き方」とする説が有る。また一部では江戸時代以前ではナンバ歩きが一般的だったと主張する人もいる。httpsこの説には以前から疑いを持っ ...

僕のブログの中で「Lovers」の長袖の舞の記事がいつもアクセスの1/3くらいを占めているのだが(笑)中国人の読者だろうか? 或いは日本の武術太極拳の関係者だろうか? 閲覧者に感謝の意を込めて「Lovers」の9年後、チャン・ツィイー氏がさらに高度な武術を披露した「Gr ...

前回書いた通り、陳家太極拳では長拳や空手のような踵の回転をしない。逆に楊式太極拳では踵を回転させるが纏絲勁(てんしけい)という考え方が無いようだ。    (1)上の纏絲の動きの一つ目「太極纏」は僕の「気功的長拳」と同様、右手と左手が右回転なら右回転、左なら ...

陳家太極拳の纒絲(てんし)では長拳の様に踵を回転させない。その代わりに腰から腕の回転を通じて手首が回転する。その動きはどことなくタイダンスに似た趣きがある。この手首の回転に関して少し前提となる考察を。ボクシングの右ストレートは思い切り打つと下の様に上半身 ...

中国武術の動きには鞭の様にしなる動きと回転が螺旋形に伝わって行く動きが多く取り入れられている。鞭のしなりは二つの波の合成である事は前に書いた。http://bashar8698.livedoor.blog/archives/16716961.html回転が螺旋形に伝わる動きは纏絲勁(てんしけい)と呼ばれてい ...

気が通る時の感覚とは血管が膨張するような感覚が伝わって行くものである。ただしこれは体幹から手足の先に向かって気が出て行く時の感覚である。手足の先から体幹へ入る感覚はもっと朧げであり、入る手や足の裏がヒヤッとするくらいで、あとは手足を流れる気は糸を抜いてい ...

以前ヤフーブログに書いてきた「武道と気功の一致」に関する記事は、ほとんど理解者が無く空手の先生方に怒られるだけだろうという配慮からこちらへ移してこなかったのだが、最近はこのブログも中国人の読者も増えてきたようで、また日本人でも気功、太極拳や合気道をやって ...

  新型コロナウィルスのせいで多くの武道の道場が休止状態となっている。いつかは収束すると分かっていても、それがいつになるか見当もつかないのではモチベーションを維持するのも大変だ。そこでもう10年以上自主トレを続けている立場から「自主トレが如何に有意義か」を ...

この記事は前の「発勁」の記事の追加である。http://bashar8698.livedoor.blog/archives/16716961.html追い突きにおける腰のタメと手足同着という発勁の基本が非常に綺麗にできている。着地の時の足腰も安定している。素晴らしい。今後さらに技のキレを研ぎ澄ます事と着地の ...

現代の少林拳の最も基本的な型である小洪拳を紹介しよう。                  受け技、攻撃技とも掌底が多く、上段受けと下段払いや上段受けと肘打ちの同時技などが注目される。突きの時に反対の手が空手の様に引き手をとるよりも反対の手も伸ばして突きの形になるの ...

武道における筋力トレーニングについてもどうしても書かねばならない事がある。ダンベルやバーベルを5~10回くらいしかできない重い負荷を掛けてゆっくり動かすようなボディービル的な筋トレはいかなるスポーツにとっても有害無益である。何故なら、重筋だけを鍛える様なや ...

昔、香港のクンフースターと言えばブルース・リーだった。ジャッキー・チェンは本物の武道家ではない。ブルース・リーの蹴り技の切れとスピードは今見ても素晴らしいと思う。しかし残念ながら彼の蹴りは中国武術ではなくテコンドーだ。本物の中国武術を一般の日本人に教えて ...

ラジオ体操はスウェーデン体操を参考にして作られたと言われている。西洋合理主義に基づいたスタイルだ。しかし気功の観点から見ると、非常に不合理な動きをしている。例えば体を横に倒す運動。ラジオ体操では下半身は垂直のまま、上半身だけ横に倒す運動になっている。そし ...

「潭腿」は「弾腿」とも言われる。非常に古くから伝わる長拳の型である。現在では型としては潭腿、弾く様な蹴り方を弾腿と言うのが普通である。主に中国のイスラム教徒の間で伝えられて来た。長拳は近代になって主に少林拳の動作を洗練、優美にして制定されたもの、という誤 ...

 「発勁」も流派によっていろんなやり方がある。ここでは中国武術で最も強大な発勁力を誇る「八極拳」のやり方に則して述べる。発勁は呼吸、体のムチの動き、気の流れ、この三つが一致した時に起こる。気の流れについては波呼吸や馬弓捶で説明したので、ここでは呼吸とムチ ...

太極拳では常に腹式呼吸をする事になっている。これは吸った時に両手両足から気が入り丹田にたまる。そして吐く時に両手両足から出るという考え方である。これも決して間違いではない。だがこれでは気を体感するのに大変長い期間がかかる。気の出入りは胸式呼吸と腹式呼吸で ...

前回に引き続き書道と武道の相似象について。再び多木先生の解説を参考にさせてもらう。http://y-tagi.art.coocan.jp/404.htm王鐸(1592~1652)は明末清初の書家にして歴史家である。明朝では礼部尚書にまで出世したが清軍が南京に迫ると降伏し清の役人となった。Wikipedia ...

顔真卿(がんしんけい)は王羲之と並ぶ書の大家とされ、特に行書の重く太い線は中国山水画と絶妙な親和性を発揮する。王維に発する文人画を「南画」と名付けたのは顔真卿である。僕が顔真卿に興味を持ったのはこの山水画との関係と、もう一つは日本の書聖たる空海が王羲之よ ...

行書の確立者と言えば王羲之である。下の写真はやはり多木洋一先生のサイトからお借りした。多木先生による王羲之の「蘭亭序」の臨書の一部である。・・・脳が溶けるほど美しい・・・王羲之の書を評して「龍が天門を跳ねるが如く、虎が鳳闕に臥すが如し」などと表現される。 ...

これから4回にわたって中国の書と武術の相似について書く。下の書は米芾の行書を日本の多木洋一という先生が臨書したものの一部である。http僕が最近トゥーツ・シールマンスのハーモニカとともに最もシビれたものだ。元の米芾の書にはそれほどシビれなかったから、これは米 ...

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