これから数回に分けて清水博氏の「生命を捉えなおす」の核心を要約し、それと僕の生命の弁証法との繋がりを考えてみたい。
この本が素晴らしいのは現在の熱力学やプリゴジーヌの散逸構造論をもそのまま鵜呑みにしないところだ。彼は熱力学第1法則と第2法則を自分でかみ砕き消化してもっと奥深くに有る原理を探ろうとする。
その結果彼が抽出した物は「安定を求める傾向」と「自由を求める傾向」である。この二つは表面上は対立し合いながら時には協力する事も有る、正に「相克から相生へ」の弁証法的関係なのである。
僕も清水氏に倣って彼の説もそのまま鵜呑みにせず、自分で納得できる解釈をしようと思う。
それともう一つ初めに断わっておかねばならない事が有る。
「生物における動的平衡」という概念は現在の熱力学では認められていない。しかし僕は福岡伸一氏の提唱に従って散逸構造に基礎を置く自己形成された動的秩序をためらわず「動的平衡」と呼ぶ事にする。
現在の熱力学で言う「動的平衡」はマクロ的には静止している事から「静的平衡」と呼ぼう。そちらの方が本質的な事柄に迫れるからだ。
ローレンツのアトラクターの様に不規則に変動するが一定の範囲に収まる状態を平衡と見做すという事である。
http://blogs.yahoo.co.jp/bashar8698/39335471.html
http://blogs.yahoo.co.jp/bashar8698/39335471.html
この書は静的平衡と動的平衡の連続性と断絶性を明らかにしようとしているのである。
コメント
コメント一覧 (14)
ミトラ
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これは「雪の結晶」のような自己組織化と「水の対流」の場合、生命現象の場合の自己組織化の関係(連続性と断絶性)を確かめたくて読みました。
これも今後何度も立ち帰る本だと思っています。しかし僕の場合、熱力学の基礎知識に欠けているので「霊的化学」の構築にかなり難があります。今後いろいろ教えて頂きたいです。
ミトラ
が
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僕は、大学時代は文系の分野にも時間をさいて勉強していて、専攻の物理を真剣に学びませんでした。まあいい加減な学生でした。4年になって卒業研究(卒論に相当する)をしなければならなくなったときに、かなり熱心に勉強し物理の面白さと奥深さを知りました。そうする中で自分は学者になる実力はないと思いました。
「自己組織化」も考えていきたいテーマの一つです。スチュアート・カウフマンを知っていますか。この辺のことを研究した優れた学者です。著書を2冊持っていますが、僕には難しすぎて手が出ませんでした。書名は、『自己組織化と進化の論理』と『カウフマン、生命と宇宙を語る』です。ミトラさんが好きそうな本ですよ。カウフマンは、たしかサンタフェ研究所に所属していなかったかな。
これからいろいろと語っていきたいですね。ただ、僕は結構高齢なので、いつ死ぬか分かりませんのでご承知おきください。
ミトラ
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https://eman-physics.net/
EMAN氏は自然科学系の人にしては珍しく数式、法則の哲学的意味を考えようとする志向があり、大変好感を持っています。
ただ・・・・学生時代の様な勉強の仕方はもうできませんね。 疲れます。 苦笑
ミトラ
が
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https://bashar8698.livedoor.blog/archives/15601418.html
それには「酸化還元反応」と「酸塩基反応」を統合するウサノヴィッチの酸塩基の理解が必要だと感じています。
ミトラ
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「買う不満」になってしまいました。苦笑
これは周りの人になかなか理解してもらえない事なのですが、僕のテーマにとって新たな突破口を開く分野は直感で分かるのです。
それを少し考えただけでワクワクしてくるからです。
例えばシェルドレイクの「形態形成場」はデカルトの解析幾何学と同じくらいの大変な将来性を秘めていると思います。
複数の溶質が溶けた溶液から結晶が析出する問題もワクワクします。鉱物結晶にノヴァーリスや宮沢賢治がワクワクした気持ちが僕にはよく分かります。「珪酸塩鉱物の結晶構造」という単なるお勉強の記事を書いたのもそのためです。
金子邦彦氏の「生命とは何か」を図書館で借りてザッと読んだのですが、残念ながら「自己組織化論」という方法はあまりに唯物論的過ぎて、またそもそも複雑系科学が数式的解決、統計的手法を信頼し過ぎていて、僕の「科学的法則の神学的意味を考える」というテーマには交わらないと思いました。
ミトラ
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https://nagaalert.hatenablog.com/entry/2017/07/19/%E8%A4%87%E9%9B%91%E7%B3%BB%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E6%95%A3%E9%80%B8%E6%A7%8B%E9%80%A0%E3%81%A8%E8%87%AA%E5%B7%B1%E7%B5%84%E7%B9%94%E5%8C%96%E3%80%81%E5%89%B5%E7%99%BA%E3%81%A8%E7%9B%B8%E8%BB%A2
https://www.christiantoday.co.jp/articles/17473/20151102/kagaku-no-honshitsu-14.htm
ミトラ
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例えば、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を再読すべきかとか、プルーストの『失われた時を求めて』にチャレンジするとかあれこれ考えているのです。
ところで、ミトラさんは、小説はあまりお読みにならないのですか?
ミトラさんは、きっとオートポイエーシスにも興味を持たれているのでしょうね。僕も興味があって、『知恵の樹』は買ったのですが、初めの3章まで読んで止まってます。
自己組織化、自己創出、自然界はすごいことをやっていますね。
多分、エリッヒ・ヤンツの『自己組織化する宇宙』(工作舎)もお持ちでしょうね。
宇宙開闢と同時に生命は誕生したという学説もあるようです。トンデモ科学と片付けられそうな学説ですが、正しいか偽りか、人間には判断できないと思います。初めに物質宇宙と霊的な宇宙があり、それが融合して今の宇宙を創ったという解釈もできます。
ああ、それからノヴァーリスは小説『青い花』しか読んでいません。再読してみたい小説です。亡くなった松岡正剛さんが大好きだった小説です。
ミトラ
が
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ヤンツやオートポイエーシスにも興味はありますが、恐らくカウフマンと同じ印象を持つと思います。
生物に関しては今のところゲーテとヘッケルのテーマを追うだけで手一杯です。
ミトラ
が
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最も最近読んだのがフローベールの「ボヴァリー夫人」とゾラの「居酒屋」です。これは作品そのものというよりは「自然主義文学」
への評価のために読んだのです。また同じ理由で島崎藤村の「家」と「夜明け前」も読みました。それぞれ「西洋思想史」と「近代日本思想史」のテーマに感想を書いています。
今後読みたいのは短編小説と詩ですね。
宮沢賢治、ヴァレリー 、リルケ、新古今和歌集、梁塵秘抄、唐詩などです。
ミトラ
が
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今後は日本文学に現れた日本の庶民の苦悩、特に伝統文化と輸入された西欧文化の二重構造、丸山真男学派と同様の「ナショナリズムの歪み」などを後づける作業は時間があればやりたいと思います。
その際のテキストはこれです。もう決めています。
https://yamachi36.livedoor.blog/
また農本主義や黒龍会周辺の大アジア主義の思想家も読みたいと思います。
さて、時間があるでしょうか? 苦笑
ミトラ
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アメブロで「大人の秘密基地」をやっている黒井さん(ヤフーブログ時代からの知り合いです)が、彼女が記事のアップをなぜかやめてしまってから、コメントをくれる人は、ほかに一名いるかいないかになっていました。
ミトラさんは、黒井さんとコメントのやり取りをしていましたね。ミトラさんのどこかの記事の中で見ましたよ。
ライブドア・ブログのミトラさんの記事にコメントを書ける人は、非常に少ないと思います。
ミトラさんの関心空間と僕の関心空間が重なる部分があれば、コメントすることができると思っています。
述べられていることから、ミトラさんの文学の指向性が少し分かった気がします。
ミトラさんの以下の記述について、自分でも考えてみたいと思います。
「僕は戦後の文学は自分の実存の問題として読むのですが、戦前の文学は「思想史」として読んでいるのです。」
文学作品だけでも死ぬまで読みたい本は山ほどありますが、なにせ寿命もありますから、取捨選択が必要です。
宮澤賢治は、詩をじっくり読みたいと思っています。
島崎藤村は、数年前に『春』を読みました。これは思想史の参考になる作品でしょう。
久しぶりにいろいろな話ができるブロガーの方に出会えて、喜んでいます。
ミトラ
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ヤフー時代は常にコメントしてくれる人が5〜6人いたんですが、みんなブログをやめてしまいました。またこちらへ来てから知り合ったのに僕の人格の狭さゆえ交流を絶ってしまったブロガーもいます。
フォノンさんとの交流を大切にしたいと思います。これからも宜しくお願いします。
ミトラ
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今は、インスタ、Xなどが主流なんでしょうね。ブログで長いカンバセーションなどしたくないという時代なんでしょう。
ミトラさんとの出会いは確かに稀有なことだと思います。僕には大学の時からの親友が二人いて、本のこと、思想や科学などの話はできるのですが、話題の範囲が限られてしまい欲求不満なところもありました。
教えてもらったブログに飛び、先ほど「詩」を一つ読ませていただきました。
僕もこの交流を大切にしたいと思います。
ミトラ
が
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