僕は気功の訓練で気の色が見えるようになってから色彩の霊的意味にずっと興味を持ってきた。

気の色は基本的には白である。それが特に深い沈潜の中にある時には青くなる。しかしそれは普通の青とは違って青色であると同時に金色でもあるこの世に無い色だ。
手先、足先から気が出る時は金色にキラキラと輝く。また左肩を痛めた時などは左肩から腕が赤くなる。風邪気味の時は灰色になる。


ゲーテは現象学的な色彩感覚と金属を熱する時の色など物体の性質としての色を繋げようとする。 https     https


シュタイナーは色が魂から流れ出るものと語り、霊的な色彩をいくつも絵にしている。http

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色彩の霊的意味と言えばオーラソーマが有名だ。ヤフーブログにもオーラソーマの研究家が何人かいる。内容を読んでみるとカバラーとヨーガの両方の影響を受けているようだ。

オーラソーマは色彩を精神の成長過程を表すと考えるそうだ。
その色彩論の基本はここにまとめられている。  https

またこのブログ主はオーラソーマと五行との関係についても言及している。
https

残念ながらこのヤフーブログが消えてしまったので大まかな内容をここにコピーさせて頂く。

色相環と精神の成長


オーラ・ソーマでは「色彩は精神の成長過程を表す」と考える。

オーラ・ソーマの色相環は基本の15色に光が入ったペールカラーも入れて構成された色相環であり、「カラーローズ」と呼ばれる。


レッドは誕生の色
生まれた時の生命力・情熱・血のつながり
 
ピンクはレッドに光の入った状態
レッドの強調型、昇華した状態
無条件の愛・自己受容・女性的な慈愛の原型


コーラルは自立と相互依存
まだ完全には自立しておらず母親のサポートを必要とする。報われなかった愛、また新時代のキリスト的エネルギー(自己犠牲のもとに他を思いやる)

オレンジは依存と共依存
深い肉体的な痛み・深く感じる事

ゴールドは自分自身に価値を見出すこと
経験から生まれる智恵。前世の記憶と経験
転生によって培われた知恵とトラウマ

イエローは個人の意思
自立・学習から学んだ智恵や喜び・光

グリーンはスペース
感じたり呼吸したり、自分自身を知るスペース・真実の探求・プロセスを表します。

ターコイズは創造的コミュニケーション・個性化のプロセス
内なる教師との繋がり

ブルーは全ての理解を超える平和
信頼と信仰・ブループリント・天命

ロイヤルブルーは超感覚
高次のマインド機能に開いてゆく可能性

バイオレットは真のスピリチュアリティーと探求
天の意思を地に根づかせる色

マジェンタは神聖な愛
日常に愛をもたらす色

ディープマジェンタ、クリア
全ての色を含み、全ての源でもあり到達点でもある



カラーローズはレッドから始まりディープマジェンタあるいはクリアへと成長してゆく魂の旅である。全てはそこに流れ込みまたそこから流れ出してゆく、まるでメビウスの輪のような循環を持ちながら決して同じところは通らない、DNAの螺旋構造にも似た魂の階段を転生を繰り返しながら歩き続けてゆく。




オーラソーマと五行の関係図
 
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外側の色が陽、内側の色が陰。
五行の中にあって陰陽の色彩はそれぞれが補色関係にある。

木は己を克することによって火を生み出し、火は木を焼くことによって土を生み出し、土はその要素の中から金属や鉱物を生み出し、それらを通して土の中から水が溢れ、水は木を育てる。
(オーラソーマにおける五行相生)

木は土の中に根を張ることによって土を穿ち、火はそのエネルギーによって鉱物を炭化させ、金属はその硬さによって木を穿ち、水は火のエネルギーを鎮火させる。
(オーラソーマにおける五行相克)

相生は矢印の方向へエネルギーが流れ滋養する。
相克は過度のエネルギーを鎮静させもする。(負に作用するばかりではない)

オーラソーマでは相生を『親の関係』相克を『祖父母の関係』と言う。

季節は木が春、火は夏、金が秋、水が冬、土は季節の変わり目、変化。
 
 
参考資料 https



オーラソーマはかなり商業化されている点が難点だが、もっと科学的な方向へ世俗化したものに色彩心理学というものもある。 
http



これらは非常に興味深く、いつか比較しながらゆっくり考えてみたいと思っていたのだが一つだけ疑問があった。それは「色彩の霊的意味は肯定的、否定的の両面あるのではないか?」という疑問である。
その疑問はユング~ノイマンの「グレートマザーとアニマの両義性」を読んでさらに確信する様になった。

例えば赤は肯定的には情熱、否定的には怒り、
青は肯定的には神秘と冷静、否定的には悲しみ、
黄色は肯定的には天真爛漫、否定的には軽薄さ、
緑は肯定的には沈着と安定、否定的には狡猾、
といった具合である。(これは今思いつきでいい加減に書いたものである)



それがついこの前、この霊的色彩の両義性を体系化しようとするものをヤフーブログで発見した。ローズシートである。 http

このブログ主、missingさんはカバラーの研究家で本も何冊か出版されている。https

またヌーソロジーの研究もしているようだ。本人の了承を得たので此処に簡単に紹介する。

ローズシートもオーラソーマと同様にゲーテの色相環を基礎にしているように見えるが1回転で色の循環を2回繰り返すところが画期的アイデアである。


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もちろんこの2循環は色の両義性を表している。これは下の普通の色相環とセットで使うとの事である。
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例えば自分の「すぐカッとなる性格」を何とかしたいという時、上のローズシートから激怒が赤色の否定面である事を確かめ、次に下の色相環から赤の補色が緑なので再びローズシートに戻り緑の肯定面、即ち尊敬、信頼の念を養うよう心がける、といった具合である。

怒り易い性格を中和するのに普通その反対と考えられる冷静、優しさではなく尊敬、信頼の念を、というところがミソである。

これはかなり深いかもしれない。怒りの感情とはほとんどの場合「馬鹿にされた」事がきっかけで発露するものであり、その根本は「自己過信」「自分自身の自己評価より他人の自分への評価がずっと低い」事に原因がある場合が多いからだ。


以前、この色相環と音楽の代理和音の相似象を考えたが、http
このローズシートのアイデアでまた何かインスピレーションが湧くかもしれないと期待しているところである。(笑)

色の霊的意味を考えるオーラソーマやローズシートは僕の中では音の霊的意味を考えるシュヴァイツァーやズメントの「オルゲルビュヒライン研究」と等価なのだ。http







僕としてはゲーテの道を基本としているので、今後「色彩の霊的意味」と「物理的な色彩現象」の両サイドから研究を進め、距離を縮める方向で考えたい。

物理的な色彩現象としては発光と吸光があり、発光スペクトルと吸光スペクトルが原子では一致するが分子になると一致しないという事に興味を感じている。

発光スペクトルは金属をバーナーで熱した時の炎色反応として観察されるが、金属が水に溶けた時のイオンの発色もあり、それぞれ金属の種類によって色が決まっているのも興味深い。
 

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           炎色反応



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           金属イオンの発色



さらにあらゆる物質が高温になる事で発光する黒体放射もある。恒星の色がこれである。これがまた温度によって赤~黄~白~青と変わっていくのが興味深い。

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図はこちらから借用https