
新型コロナウィルスのせいで多くの武道の道場が休止状態となっている。いつかは収束すると分かっていても、それがいつになるか見当もつかないのではモチベーションを維持するのも大変だ。そこでもう10年以上自主トレを続けている立場から「自主トレが如何に有意義か」を書いてみたい。
武道の目標を「組手に強くなる」と考えている人にとって、自主トレは結果を確認できない、やり甲斐の無い、退屈な練習かもしれない。しかし武道を「自分との闘い」と位置付けている人には自主トレこそ最大の効果を発揮する場である。
道場で周りに合わせて苦しいのを我慢し、先輩やトレーナーの鬼のような特訓に耐えていけば確かに組手は強くなるだろう。しかしそれで「自分の意志力が強くなっているかどうか」は別問題である。先輩のシゴキに耐える強さと自分の怠惰と闘う強さは全く質の違う強さだからだ。前蹴り、後ろ蹴り、横蹴り、回し蹴りを道場では毎日30回ずつやってた人が自主トレで毎日続けようとすると20回で「こんなもんか」となったりする。少なくとも10年前の僕はそうだった。道場と同じノルマを「本当に自力で」続けようとするのは結構大変だと多くの人が気付くに違い無い。自主トレは自分の意志力を計測し鍛える絶好の機会だ。
空手の練習生の皆さん、毎日の日課として前蹴り、後ろ蹴り、横蹴り、回し蹴りを20回ずつ、少し休憩をいれながら10セットやる、というような計画を立てて自分の意志力を試してみてはどうだろうか?
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