だいぶ間が空いてしまったので、途中ではあるが小アルカナとセフィラの対応について現段階の報告をしよう。
タロットカードにはいくつもの種類があり、タロット占いで最も普及しているアーサー・エドワード・ウェイトの作ったライダー版とアレイスター・クロウリーの作ったトート版が有名だが、ダイアン・フォーチュンによればトート版がセフィロートとの対応関係に最も整合性があるとの事である。(神秘のカバラー p.106)
ライダー版とトート版の違いはここに分かりやすく説明されている。http http
ここでタロットカードを初めて知る人に分かりやすい様にカードの構成から説明し直すと、
まずトランプのスペード、ハート、クラブ、ダイヤに当たる4スートだがフォーチュンの説明では 杖(ワンド)、杯(カップ)、剣(ソード)、星(ペンタグラム)となっている。
トランプではスペードに1から13まであり11から13まではジャック、クイーン、キングと呼ばれる様に、タロットの小アルカナは4スートにそれぞれ1〜10の番号カードがあり、それ以外にトランプのジャック、クィーン、キングに当たる番号無しの宮廷カードが4枚ずつある。
この様にトランプとタロットカードの構成が非常に似ているのは元々タロットカードを元に変形してトランプが生まれたからだそうだ。大アルカナの愚者がトランプでは「ピエロ」の名で残っているのである。
この各スート4枚ずつの宮廷カードがライダー版では(王、女王、騎士、小姓)、黄金の夜明け団では(王、女王、王子、王女)、トート版では(騎士、女王、王子、王女)に変わっている。また大アルカナの名前と順番もトート版では変更されている。
フォーチュンはタロットとセフィロートの対応付けはクロウリーのやり方を採用するが、スートの名前、宮廷カードの名前は伝統的な「黄金の夜明け団」の命名に従っているようだ。
タロットとセフィラ、小径の対応関係は二重になっている。
まず一つのセフィラにナンバーの同じ小アルカナ4枚が対応し(例えばケテルには杖の1、杯の1、剣の1、星の1 の4枚が対応する)、小径に大アルカナが対応する。
(小アルカナとセフィラの対応は番号の小さいカードから順にマルクトから上へ登る逆の説もある。http )
次に小アルカナの宮廷カードの内、「王」の4枚をコクマーに、「女王」の4枚をビナーに、「騎士」の4枚をティファレトに、「小姓」の4枚をマルクトに当てる。
この図では世界の成り行きと霊性進化が逆行する体系である事が分かりやすく図示されている。杖、杯、剣、星の4スートと4大元素の対応は前回書いた通りである。(金貨と星は同じペンタグラムである)
水・・・直感、無意識、愛、女性性、下降
風・・・知性、合理性、洗練、火の力を和らげ水を生じさせる、男性性
地・・・土台、安定、物質、水の落下を停止させる、女性性



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