神経系で今興味を持つのは散在神経系〜はしご形神経系〜管状神経系の変化である。これについては次の様な関連が既に明らかになっている。

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はしご形神経系は体節と深い関係があると言われている。しかし体節の無い扁形動物(プラナリア等)の「かご形神経系」も基本的に同じ構造と考えられるし、同様に体節の無い軟体動物にも(節足動物ほどはっきりしないが)似たような構造がある。
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              上図は上資料より借用

この資料が指摘するように縦に伸びる神経索は左右一対となる傾向があり、それが横に繋がるとはしご形になると考えるのが自然だと思われる。

何故、神経索は左右一対になるのか? ここで思い出すのは前に或る資料で読んだ仮説、則ち「放射相称の時代に生まれた臓器は一つしかなく、左右相称になってから生まれた臓器は二つある」という説である。
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神経系は放射相称の腔腸動物の時代に散在神経として生まれたのだが、前口動物では左右一対となり、後口動物では背側に一本の神経管となった。上の説はここでは否定される。

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次回は散在神経系から「かご形神経」「管状神経」に進化する境界の動物を観察して何か解るか、考えてみよう。
(何も分からないかもしれない  笑)